top of page

Q.総合内科専門医とは何ですか?

A.

​「内科」と標榜していれば全員が内科専門医、総合内科専門医とは限りません。

内科医師としての所定の研修を何年も行い、症例を経験し、学会の試験に合格する必要があります。まずは内科専門医(旧制度では内科認定医)に合格し、さらに経験を積み再度別の試験を受けて総合内科専門医を取得します。

内科専門医および総合内科専門医になるためには、試験を受けるにあたり内科系の全ての分野(呼吸器・循環器・消化器・血液・内分泌・代謝・神経内科・膠原病)の担当した患者診療サマリー、自分の患者さんで外科にお願いした手術症例、剖検症例などの診療サマリー、学会発表、論文などを指導教官に認証してもらい予め提出し、試験前審査をパスした後、さらに、筆記試験に試験にも合格する必要があります。​

総合内科専門医の場合、試験合格率は60-70%前後です。

2021年9月現在、総合内科専門医は37,882人とのことですが、実際に病院や診療所で「内科」を標榜している人数は2018年で60,403人とのことです。

少し古いデータですが、専門医の所持と実際に標榜している科目の比較の統計が厚生労働省にあります。

外科領域(眼科、耳鼻科、整形外科、消化器外科、脳神経外科など)の診療にあたっている医師と専門医の数はほぼ近似していますが、内科だけは大幅に異なっています。総合内科専門医(当時は内科系専門医は総合内科専門医しかありませんでした)は 14,753 名ですが、内科をサブとして 標榜している医師は88,155 名 、主たる診療科目として標榜している医師は61,878 名と非常に多いのです。日本では標榜科目に専門医取得を義務付ける制限がないため、自由に何科でも名乗れます。さすがに手術が必要な外科系の眼科、耳鼻科、整形外科、脳神経外科などの診療科目を研修を積まずに標榜する医師はいないことが分かりますが、内科に関しては、外科系など他領域の医師も診療科目として掲げているケースが多いことが分かります。

Q.総合内科専門医や内科専門医が診てくれる内科を受診する意味は何ですか?

​内科診断と治療のトレーニングを積んでおり、内科の他の専門領域や公衆衛生などの経験や知識があるため、様々なことに対応が可能な点です。すべての診療科の窓口としての役割を果たすトレーニングを受けており、かかりつけ医として、他領域も含め、色々な相談に対応可能です。

​学問的なことだけではなく、かかりつけ医として全人的治療を行うことが総合内科専門医の役割として求められています。

Q.脳神経内科専門医とは何ですか?

内科の各専門領域(脳神経内科、​循環器、内分泌代謝、腎臓、血液、呼吸器、消化器、肝臓、膠原病など)の専門医を取得するためには少なくとも上述した内科専門医取得が必要です。内科全領域の総合診療と専門領域の深い知識の両方が求められます。脳神経内科の場合、内科専門医を取得し、その後、経験した脳神経内科の各領域(脳卒中、領域別の変性疾患、内科疾患を原因とする神経疾患など)別の症例数やサマリーなどの事前審査を行いパスしたあと、一次試験として筆記試験、筆記試験に合格後の二次試験として神経診察の実技試験および面接試験(口頭試問)と何段階かの試験に合格する必要があります。2017年現在で5572名です。数年前までは3000人台で推移していましたが、近年は概ね5000人前後で推移しています。名称が似ている脳神経外科専門医は外科系領域のため、内科専門医制度とは無関係で、脳神経外科のトレーニングが必要です。2020年で7903人の脳神経外科専門医がいます。

bottom of page